おもいかね

思ったこと、思い出など

イベリア半島一周旅行の思い出6(9/30ヘタフェ〜マドリ)

9/30 カルタヘナ〜ヘタフェ

カルタヘナで一通り遺跡見物をした翌早朝、マドリに向かう。

宿の近くのパン屋で何か買って行こうかと思ったが、さすがに朝早すぎてお店はまだ開いてなかった。中の明かりはついていたから、仕込みとか開店準備をしていたんだろう。

 

Google マップ

カルタヘナ散策にいくときにお店の前を通っていて、いい感じのパン屋さんだなと気になっていたところ。

前日のうちに買っておけばよかった。

 

この日は日が昇る前に出発した。この日の目的地はプラド美術館。スペインの中でも特に大きくて有名な美術館だから、丸一日いても足りないかもしれないので早めに出ることにした。

この日の宿はマドリの南にあるヘタフェという町にある。一旦そこに行き、車を置いてタクシーを呼んでもらってプラドまで行くことにしていた。

さすがに都会のマドリの中を車で移動する気にはならない。空いてる駐車場も見つからない可能性もあるからだ。

 

カルタヘナからヘタフェまでは450km程ある。車だと4時間くらいかかる。

日が昇る前に出発したが、カルタヘナの街の境を出る頃には朝日が出ていた。f:id:key6137:20240325220722j:image

眩しい

 

下り坂
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カルタヘナからマドリへはA-30,AP-36を真っ直ぐ進めばいいのだが、途中ナビの指示が間違っていて、建設中か改修中で通行できない高速道路を通るルートが示されていた。正しい道に戻るまで1時間ロスした。

 

マドリまであと160km
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ヘタフェのホテルに着いたのは12時頃。

ホテルはここ。ibis budget Madrid Getafe

Google マップ

 

マドリの郊外にあるホテルだ。

美術館に行くから、車だけ駐車場に置いてそのあとチェックインするよ、とフロントのお姉さんに伝え、タクシーを呼んでもらった。

 

プラド美術館

タクシーは10分程で来た。

プラドまでお願いと伝えて、窓の外を眺めていた。運転しないで移動できるのは楽ちんだ。

タクシーの中ではラジオが流れていた。知ってる洋楽が流れていたが、運転手のおじさんも知っていたようで、ハンドルにかけた指でリズムを取っていた。

自分も小声で口ずさんで、なんとなく雑談でもするような雰囲気になったが、その曲が終わったところでちょうどプラドの前に着いた。

料金を支払って、忘れ物がないか確認をして降りた。日差しが強い。

 

実はプラドは来るのは2回目だ。1回目は中学を卒業するときに卒業式をボイコットしてバルセロナ、マドリ、パリを旅行していた時にやったのだが、なぜか休館していて入ることができなかった。

今回はその時のリベンジだ。

 

入り口近くはチケット購入のための行列ができていたが、自分はプラド美術館の入場はネットで予約していた。14時入場だったので、まだ時間があった。

近くの公園でも散歩して、お昼を食べてから行くことにした。

 

チケット列

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プラド通りに面した側
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ベラスケス像
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入口
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暑いからみんな日陰で休んでいる。

 

プラドのすぐ側にある教会

サン ヘロニモ エル レアル教会
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Google マップ

中には入っていない。

 

エル・レティーロ公園

Google マップ

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堕天使の噴水
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この近くにある軽食屋でボカディージョを食べた。

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のんびり散歩していたら入場時間近くなっていたので戻って入場。

荷物は預けて手ぶらで見学する。荷物を預けた後、音声ガイドを借りた。

 

名画を写真におさめてもよかったが、無粋なことをしたくないというか、生身で作品とじっくり向き合っている時間が大事だと思っているので、ここからの美術館内の写真はない。

 

ゴヤグレコ、ベラスケス、ティツィアーノレンブラント

数々の名作をじっくり見ることができて、とても良い時間だった。たぶんどこかしらで見たことがあったり、美術の教科書とか歴史の資料集に出てくるものも多くある。

 

閉館時間は20時だが、閉館のアナウンスが流れて退館を促す巡回が来るまで粘った。というか全て十分見切れなかった。最後は駆け足でざっと見るだけになってしまった。

プラドみたいに大きな美術館は朝から晩までずっといるか、複数日に分けて行かないと、全ての作品を見尽くせない。

 

音声ガイドに1時間、2時間、3時間で巡るプログラムがそれぞれあったのだが、どうせ見るなら全部見たいということでルートには拘らずじっくり見ることにした。

結局6時間立ち歩きっぱなしで過ごした。

 

昔パリに行ったときにルーヴル美術館に行ったことがある。

その時は幼く、早く見終わって外に出たいと思っていたものだが、今もう一度行ったら1日では済まないだろう。

 

閉館時間になって、お土産屋でプラドのロゴ入りのトートバッグとプラド美術館資料集(日本語版)を買った。

日本語版があるのはありがたい。

 

本当は時間が余ったら他の美術館とか博物館にも行きたかったのだが、プラドだけで1日終わってしまった。

他の美術館はまた次来たときに見ることにしよう。

 

バーガーキング

夕飯は美術館近くのレストランで食べようかと思っていたが、どこも混んでいた。

ゆっくり食べているとチェックインが遅くなってしまうので、仕方なくバーガーキングに入った。

 

幼少期、ハンバーガーといえばマクドナルドよりバーガーキングの方が馴染みがあった。

なんというかハンバーガー屋はどこの国も客層が近い気がする。

ドリンクとポテト付きのセットをタッチ式の端末で注文した。わりとすぐ自分の番号が呼ばれた。

ドリンクはカウンターの近くにあるドリンクバーから自分で注ぐセルフ式だ。注ぐ量も自分で決められる。

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けっこう食べ応えがあった。

 

食べ終わってからすぐ店を出て、アトーチャ駅のタクシー乗り場から先ほどのホテルに戻った。

奥にある光っているのがアトーチャ駅

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一日中立っていたので少し疲れていた。シャワーを浴びてすぐに寝た。

 

 

マドリはここまで。次はトレドに向かう。

イベリア半島一周旅行の思い出5(9/29続カルタヘナ)

フォロ・ロマーノ

フォロロマーノはローマのものが有名だが、ローマの支配を受けた属州各地にもある。

カルタヘナポエニ戦争終結後、ローマの植民都市になり、ローマ式の都市開発がなされ、前の記事の円形劇場だけでなく、フォロロマーノもちゃんと建てられていた。

フォロロマーノは政治とか集会がされる公共施設の集まりだが、ローマ風呂(テルマエ)もあるし、食堂もある。

遺跡があるなら歴史好きとしては行かないわけにはいかない。

 

フォロロマーノも円形劇場と同じく、博物館で展示品を見てから遺跡に進める形になっている。

 

場所はここ

Google マップ

遺跡の東側にこんな感じの赤い壁があって、そこが博物館の入り口になっている。

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フォロ再現模型
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アンフォラと皿などの出土品
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壁画
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青銅器もある
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石像のカケラなど
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アンフォラ
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昔から港湾都市だったから、アンフォラが多いんだろうね

 

石柱

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外へ
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外に出る前にモザイク床の広場
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通り
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ローマ時代の下水道

今も水がある
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モザイク床。ここも建物があったんだろうけど。
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通り
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フォロの中心部
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ガラス職人の炉の跡

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井戸というか貯水槽取水口の跡らしい

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これ全てテルマエの建物

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部屋がたくさんある

 

テルマエの建物の外壁
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テルマエの休憩所。日本の温泉にもお風呂上がりの休憩場所あるよね
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パン窯跡
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テルマエの冷却室。温まりすぎた体を冷やす場所
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温室機構。床を高くして下から温風を送って部屋全体を温める
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食堂跡
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豊穣の女神が持ってる果物篭

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テルマエの俯瞰
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壁画
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倉庫
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壁面の装飾
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小部屋
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フォロロマーノはここまで。

植民市政府の建物よりテルマエの方が大きいのがなんともローマという感じで良い。

建物もモザイク床だったり、壁面の装飾だったり、鮮やかな古代の風景が想像できて楽しい。

 

海洋考古学博物館へ

カルタヘナには珍しく海洋考古学博物館がある。

まあこれだけ長い歴史がある港湾都市の海から遺物が発見されない方がおかしいのだが、世界的に見ても珍しい施設なので行ってみた。

 

道中のバルの前にあったハモンのオブジェ
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バンコサンタンデールサンタンデール銀行)の建物。オシャレ。

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カルタヘナの市壁から
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碑文
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市壁
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カルロス3世
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ずっと続く市壁
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やっと辿り着いた。

Google マップ
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ここまで日陰がなかったので歩くのが辛かった。

 

入るとこんな感じの展示が続く。

引き上げられた舟
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フェニキア時代の舟の残骸
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木造船の部品の保存方法についての説明もある

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出土品の展示だけじゃなく調査とか保存の説明があるのはいいね

 

フェニキア文字の刻まれた象牙
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出土品の数々
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フェニキア人の植民の説明

もともと中東あたりの民族で、北アフリカ中心に地中海各地に植民していったという説明

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今から3000年以上前に大西洋まで行ってたのはすごい。鉄とか銅の金属とか、象牙なんかも運んでたようだ。

 

カルタゴ時代の地中海貿易

コトン(cothon)の説明もある
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現在の地名と昔の地名が違うのも面白いし、まだこの頃は内陸の大都市は存在していない。

 

また引き上げられた遺物の展示
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マーレ・ノストルム(我らが海)

ローマ時代の地中海の説明
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ポエニ戦争後ローマが地中海世界を平定したことで平和になり共通の通貨が用いられるようになった、とのこと。

 

碇の展示

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金属加工品の展示。奇妙な形の手がある
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解説文にはサバジオス(トラキア地方とフリギア地方の神)と書かれている。豊穣と植物の神らしい。

手はキリスト像に見られる祝福の手の形になっているけど、キリスト教が普及する前の時代のものだから何を意味してるのかよくわからないね。

ローマは多神教だったから外国由来の手乗りの神も認められてたんだろう。

 

アンフォラとコイン
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ローマ時代の地中海貿易の説明
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ヒスパニアから輸出されたものが解説されている。主にワインと塩だ。

こちらはローマからの輸出とオスティア港の説明
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共和政と帝政期のアンフォラの変遷。
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共和政から帝政にかけての貨幣

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古代の港の模型

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アンフォラの積み込み方の絵と吊るされた骨組み
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ゲルマン民族大移動後の地中海世界
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レコンキスタ時代の地中海世界f:id:key6137:20240320153314j:image

イベリア半島の中心に後ウマイヤ朝、北にキリスト教勢力(この時期はアラゴン王国とかナバラ王国かな)、東地中海ではビザンツ帝国、黒い部分がアッバース朝。バイキングの侵略ルートも書かれている。

波乱の時代だ。

 

大航海時代の説明
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コロンブス、マゼラン、ガマの航海ルートと、中南米の植民地が書かれている。


中世以降の貨幣
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海洋考古学博物館はここまで。かなり充実した展示だった。

 

カルタヘナ散策とフェニキア城壁

海洋考古学博物館のあとは街中を散策した。

 

Castillo de la Concepción

Google マップ

カスティージョとあるが、実際に古代から中世にかけて城らしいものがあったかは不明。

丘になっているので、眺めがいいだろうと思い行ってみることにした。

丘に行くのにはエレベーターがあり、料金を払って乗る。

降りたところからアンフィテアトロ兼闘牛場跡が見えた。

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Torre Linterna 灯台
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棒。何を表しているのか不明。
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円形劇場方面
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港方面
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日差しがめちゃくちゃ強い

野生の孔雀
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お昼に食べたトスターダ・デ・ハモン

Google マップ
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サンフランシスコ広場の木

Google マップ
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宿に戻る前に、最後の博物館。宿の向かいにある、こぢんまりとした博物館だ。

The Punic Wall フェニキアの壁

Google マップ

 

入って入場料を払い、まずはポエニ戦争のムービーを見る。フルCGで意外としっかり作られていた。

その後解説を見る。

フェニキア植民の様子

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カルタゴのイベリア進行
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当時のカルタヘナの地形図

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ローマによるカルタヘナ攻囲戦
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ポエニ戦争後の開発とスキピオ
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上から撮ったフェニキア城壁の内部

小さい穴が空いていて、倉庫に使っていたのか、骨を入れる墓場として使っていたのか。
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フェニキア時代の城壁跡
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フェニキア城壁はカルタヘナの中でもここにだけ残っているらしい。カルタヘナ半島の東端の城壁の一部のみだが残っているのは素晴らしい。

珍しいものを見れた。

 

夕食 Tasca Tío Andrés

また前日と同じ店に来た。

Google マップ

20時になっても開店しないので店の前をうろうろしていると、少し早いけど入っていいよと言われたので入店。

前日より30分遅いが、営業時間決まってないのか、スペインだから適当なのか。

 

昨日とは別のものを注文。

写真には撮っていないが、ソブラサーダは変わらず出された。

パンと炭酸水。翌日は長距離ドライブなのでお酒は控える。もともと強くないし。

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店内
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Flor de alcachofa a la brasa con crema de espinacas bechamel y gambas

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アルカチョファの上にエビが乗ってグラタン風になってる。

昔は苦くて食べられないものの一つだったが、オーブンでよく焼かれていて、クリームとも合っておいしかった。

rodaballo con boretus
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ヒラメとエリンギの塩焼き。おいしい。

 

カルタヘナ名物(らしい)のカフェアシアティコの作り方
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カフェアシアティコのアイス
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ビスケットにお店のロゴが入っていたが気づかず割ってしまった

どれもおいしかった。

 

帰りに撮ったスーパームーン
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カルタヘナはここまで。

次はマドリに向かう。

イベリア半島一周旅行の思い出4(9/28アリカンテ〜カルタヘナ,9/29カルタヘナ)

9/28カルタヘナ

アリカンテで昼飯を食べた後、宿近くの駐車場に戻り、駐車場を出た。

一度精算したが、ナビの設定に時間がかかって出庫期限を過ぎてしまい、再度精算することに。

出口で引っ掛かっちゃって後続の人たちに迷惑をかけてしまった。後続の人から精算したチケットを入れろとかアドバイスをもらったが、そもそも無効であらためて精算し直すのをその人も気づかなかったようだ。

駐車場スタッフに事情を話して再精算して無事出庫した。

 

買ったエンパナーダを食べながらカルタヘナまで向かう。

アリカンテからカルタヘナまでは大した距離ではない。だいたい120kmほど。

2時間弱運転して到着。夕方の微妙な時間に着いた。博物館などは営業終了しているし、日が暮れて夕食の時間になるまではまだ時間がある。

仕方ないのでホテルでゆっくり過ごすことにした。

ホテルはこちら ホテル ロス ハバネロ

Google マップ

田舎にしては大型で客室数もそこそこありそう。

 

駐車場は目の前にあるが、右側通行の道で左側にあるので入れにくかった。

 

ホテルの駐車場に停めたところ

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9/28 夕食Tasca Tío Andrés

直訳すると「アンドレスおじさんの居酒屋」。

居酒屋というかタベルナというか、まあレストランではない。

20時に開店だが、一番乗りだった。スペインはご飯の時間が遅すぎる。

ビールを頼んだが、お通し(?)で何やら肉のペースト状のものを出された。f:id:key6137:20240320105541j:image

お店の人にこれが何か尋ねると、これはソブラサーダ(sobrasada)といって、肉にスパイスとかを混ぜたもので、チョリソになる前の状態だと思えばいい、とのこと(めちゃくちゃ早口で喋られたからちゃんと聞き取れているか自信がないが)。

チョリソになる前って半生なのでは…、と思ったが、ものは試しで食べてみることにした。

香辛料が効いていておいしい。レバーペーストのようなペースト感はなく、むしろ若干のモソモソ感がある。感覚的にはツナマヨから水分を半分奪ったような感じだ。

明らかにパンに塗って食べるもののように見えるので、パンと一緒に食べてみた。案の定おいしい。

 

続いてモハマ(mojama)。マグロの生ハムみたいなものだ。生ハムほど脂っぽさはないが、これもおいしい。ビールがすすむ。
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豚トップロインの焼いたやつ(pluma de cerdo iberico)
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こんなに大きいのが来るとは思わなかった。焼き加減も良くておいしかった。お皿もオシャレだ。

plumaが何かわからなかったけど、調べたらトップロインという背中の部位のようだ。

 

レモンシャーベット(sorbete de limon)
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肉料理の後のレモンシャーベットはさっぱりしていて良いね

 

ホテルに戻ってあとは寝るだけ。

ホテルの廊下にあったカルタヘナの歴史の解説
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ポエニ戦争の説明があった。

 

9/29 遺跡巡りへ

カルタヘナも気温が高め。南部だから仕方ないけど、歩き回るときは熱中症に注意しなくては。
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ホテル出たところのすぐ近くにある遺構

Calzada Romana

Google マップ
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紀元前1世紀頃のカルタゴノヴァからローマ街道に続く道の遺構。南北方向に走っている。両脇には住宅が並んでいたようだ。

 

港の方まで歩いて行く。

この近くのバルで朝食でも食べようかと思ったが、見どころが多すぎるので朝食は抜いた。

 

カルタヘナの市庁舎
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落ち込んでる人?の像

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カルタヘナ湾の向こう側に要塞が見える
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港。よく見ると軍艦がある。f:id:key6137:20240320114215j:image

鯨の尾のオブジェ

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カルタヘナスペイン語だが、カルタゴ時代のフェニキア語ではカルトハダシュトと呼ばれていたらしい。ポエニ戦争を経てラテン語名のカルタゴノヴァになり、スペイン語カルタヘナに至る。

カルタヘナは南側が海に面していて、南側の両脇に岬が突き出ている。港が両方の岬に守られる形になっていて、拠点にするには好立地だ。

ポエニ戦争時代は今ある町の北側にも水辺があり、今の町の中心地は小島だったらしいから、今よりもさらに守りに適していたと思う。

それでもカルタゴは破れてしまうんだけど。

 

Teatro Romano Cartagena カルタゴノヴァ円形劇場

市庁舎の広場を挟んで反対側にローマ劇場の博物館がある。ここを抜けるとローマ劇場の遺跡にたどり着くようだ。

Google マップ

 

内部の展示

地中海交易の説明
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壺にはワインとかオリーブオイルが入っていたんだろうね

 

柱の頭部分など
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像。おそらくアウグストゥス

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三美神の柱
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それぞれ裏側に鷲が彫られている

 

門の上にでも掲げられていたであろう石板。L(下はC) CAESAR AVGVST FD V Nと彫られている。
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Lはルキウス、Cはガイウスで、アウグストゥスの後継者候補とされていた人。二人とも帝位を継ぐ前に死んでしまうんだけど。

これもたぶん同じような石板
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アポロン座像
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髭の生えた男の頭像 2〜3世紀頃
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ディスコイダルステラ(星をあしらった円状の石板)14世紀頃
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中世の城壁
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ローマ時代のモザイク床
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こんな保護の仕方でいいのか…?

 

中世の城壁
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ここで地上へ。円形劇場に躍り出る。

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圧巻

周りに建物が建ちまくっているのが気になるが、仕方ない。

ローマ時代当時に行ってみたいものだ。

 

円形劇場を出てすぐ落書き(というかここまでくるとアートだ)
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カルタヘナ
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カルタヘナ中心部の通り
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この後、フォロロマーノに向かう。

イベリア半島一周旅行の思い出3(9/28アリカンテ)

9/28アリカンテ

朝でもこんなに気温高い

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朝食

バルで適当にカフェとパンでも食べようかと思って適当に市場周辺を探していたが、パン屋を発見した。

Google マップ

パン屋でコーヒーとパンデチョコラテを買って、宿で食べることに。

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最近はスペインでもこういうコップ型のパック飲料が売っているのだなと感心した。カフェといえばバルかカフェテリアで飲むものという認識だった。

 

アリカンテ中央市場 Mercat Central d'Alacant

その後、市場内部を見て回った。

Google マップ

 

市場外観

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入口。開場直後で人があまりいない。
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魚介加工品コーナー。モハマ(マグロの生ハム)とか、カラスミとかが並べられている。
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生ハム。
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サンタ・バルバラ

ホテルをチェックアウトして妹から勧められていたサンタバルバラ城に向かう。

市場からは南東方向、あらためて駐車場を探すのも面倒なので、車に荷物を積んで、歩いて向かう。バイクがあれば楽だったのだが…

 

交差点からサンタバルバラ城が見える

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途中あったサンタ・マリア教会 Basílica de Santa Maria d'Alacant

Google マップ

チャリンコツアーの人たちが立ち寄っていた。
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落書きと城
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城までの道から見える地中海
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9月下旬だというのに海水浴客がたくさんいる。

かなり暑かったし入りたくなる気持ちもわかる。
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城のある丘の地下に入場口とエレベーターがあって、城まで一気に上る。ただ、入口が本当にわかりづらい。

Google マップ

山沿いに歩いてきたが、海から歩道橋を渡ったほうが発見しやすいようだ。他の観光客がいたのでついて行ったから辿り着けたが、いなかったらしばらく彷徨っていただろう。

 

エレベーターも城の入場料もタダだが、受付でどこから来たか聞かれる。

日本から、とスペイン語で答えた。

 

エレベーター降りたところ。
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眺め
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アーチと像があるが、誰の像かは不明。
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城内の坂道から
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城の案内板

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スペイン中世の城で最大規模の大きさらしい。

城が座っているのがベネカンティルという山で、目の前に海、街の北も西も山があるので防衛上かなりの好立地だ。

青銅器時代から使われてきたらしいが、今ある城は9世紀頃のものとのこと。


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北東側
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東側
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城から西方向。アリカンテの町、遠くに山々
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西側の展望
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本丸に続く橋
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本丸側から門

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中庭
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中庭近くの城壁上から

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銃眼
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こんな置物も。中世だと弩が主流なのかね
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頂上の国旗
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地中海
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南側
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出土品の展示もある。時代も様々。

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暑かったので売店でスプライトを買って飲んだ。2.5€くらい。
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床にフェニキア文字。なんて書いてあるかは不明。
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一周し終わったところ
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お土産屋もあったが、この先も長いので特に何も買わなかった。

 

市場で昼食

市場に戻ってお昼を食べることに。

市場外観。通り側から。

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海の町だから海産物が多い。
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sepiaはコウイカ。並べ方が雑。だがこれがスペインらしい。
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肉類
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ウサギの頭も売ってる。何の料理に使うのか謎。
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食事できるところがあったのでエビとエビクリームコロッケを頼んだ。
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エビはプリプリでおいしかった。コロッケもなかなか食べ応えあった。上にはアリオリがかかっている。

 

市場の近くのパン屋でエンパナーダのようなものも買った。これは車中で食べることにした。
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アリカンテはここまで。ここからカルタヘナに向かう。

イベリア半島一周旅行の思い出2(9/27バルセロナ〜アリカンテ)

バレンシア寄らず

無事に車をレンタルできたので、アリカンテまで向かう。

本当はバレンシアに寄って2時間くらい観光する予定だったのだが、レンタカーに切り替えたことによるタイムロスと、あらためて駐車場を探す時間がなくバレンシアは諦めた。

以前バルセロナに住んでいた時も、バレンシアは立ち寄っていない。縁がなかったと思うしかない。

バレンシアで行きたかったところは

バレンシアも中世で発展した町なので、そこそこ歴史もあり史跡が充実している。市場にも行きたかった。

 

アリカンテ

さて、アリカンテまではバルセロナから有料道路で向かう。

 

時差ボケもある中で長時間の運転は危険なので、そこまでスピードは出さずに進む。

プジョー208のメーター周りはGoProをいい感じに設置できる部分がついており(付けることを目的に設計されているわけではないが)、撮りながら運転した。

GoPro自体のバッテリー持ちが悪いので、バルセロナを出てまもなくバッテリーが切れてしまった。

アリカンテ手前の峠道は走っていて楽しかったので、録画できていないのは残念だ。

 

アリカンテに限らず、今回予約した宿は全てバイクで行くことを前提に考えていたので、駐車場を確保していない。街の中心部ともなれば、有料駐車場すら空いているか怪しい。

一応目星は付けていたが、もし見つからなかったらアリカンテに着いてから探すことになる。

 

バルセロナから5時間ほど走ってアリカンテに着いた。もう夕方だが、まだまだ明るい。

 

宿はこちらのLa Lonjaというところ。

Google マップ

近くに駐車場があるので、そこに停めた。

Google マップ

 

宿は一人用の狭い部屋だが、まあ1泊するには十分。シャワーの水の出が悪かったが、スペインでは仕方ない。お湯が出るだけマシ。

 

日が暮れてから食事処を探しに出かけたが、どこも閉まっていた。祝日でお休みなのだろうか。仕方なくこの日は食事抜きにした。

 

夜に散策したときに撮った市場

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ピソの隙間からサンタ・バルバラ城が見える
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そこまでお腹も空いていなかったし、宿に戻って寝た。

 

経路

Google マップ

 

イベリア半島一周旅行の思い出1(9/26羽田〜9/27バルセロナ)

9/26羽田

北極海ルート

出発空港は羽田。荷物を預けてリュック一つの状態で乗る。

ブリティッシュエアでロンドン経由、バルセロナまで行く。朝9時頃の便で、ロンドンには夕方頃に着く。そこから乗り換えてバルセロナには夜22時頃着く。

 

搭乗

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機内食
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今思い返すとけっこうちゃんと美味しかった。

 

出発してわりとすぐ、方向がおかしいことに気づいた。去年ウィーン経由でミュンヘンに行ったときは西に進んでトルコ上空を通るルートだったが…
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東京から北東方向に進み

北極海グリーンランド上空を通ってロンドンへ
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このルートは今までになかった。

今回は窓がない席だったので上空の眺めは撮影できていない。残念。

2回目の機内食
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機内ではほとんど眠っていた。

 

 

9/26ロンドン乗換〜バルセロナ

ロンドンに着いた。気温21℃。

適当な売店で適当なサンドイッチを買って食べた。

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あまりおいしくはなかった。さすがイギリス。

 

乗継先の機内から

離陸後のロンドン近郊部
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バルセロナの夜景はうまく撮影できていない。

 

そんなこんなでバルセロナにたどり着いた。
タクシーで最初の宿まで行く。

 

通りとホテルの名前をスペイン語で伝える。わりと適当に言っても理解してもらえるのはスペイン語の良いところだ。

 

ホテルはこちら

Google マップ

 

ホテルというかホステル。民宿というか民泊というか、普通のピソだ。

入口のインターフォンで、予約した〇〇ですが、と名前を伝えると入れてもらえる。

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部屋の写真は撮り忘れたが、思いの外広かった。

トイレと風呂は共用。

直前に予約したにしては安いし部屋も綺麗だった。

 

 

9/27レンタルバイク屋

翌朝、宿をチェックアウトして予約していたレンタルバイク屋へ行く。

Google マップ

レンタル屋へは地下鉄で行く。1回券を買う。2.40€。

 

少々早く着いたが、予約時間までまだあるので荷物だけ置かせてもらって近くのボカディージョ屋で朝食にすることに。

パンズアンドカンパニーというボカディージョのチェーン店。昔はこういうのはなく、バルかパン屋に行ってボカディージョを買うのが普通だった。

Google マップ

 

ボカディージョイベリコと生搾りオレンジジュース
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おいしい。久しぶりの生ハム、久しぶりのスーモデナランハナトゥラル。

日本で売ってるオレンジジュースの100倍おいしい。こればかりはスペインでしか飲めない。

 

予約時間になったのでレンタルバイク屋へ。

 

BMW R1250GS
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ここで問題が。

乗れるには乗れるのだが、乗った状態で足付きが非常に悪い。座った状態でスタンドに脚が届きづらい。

その日履いていたライディングパンツがプロテクターも入っていてかなり硬めで脚が動かしづらいというのもあった。

 

かなり重いバイクなので足つきが悪く停車時にバランス悪くなってしまうのは致命的だ。

今回の旅行の総走行距離は5000キロを超えるので、当日だがキャンセルすることに。

もともと750を借りるつもりだったのがお店側の都合でできなくなっていたのを、代車として1250を出してもらっただけなのでキャンセル料は特にかからなかった。

 

しかしこれでは移動手段がないままだ。

電車で行くかバスで行くか。荷物をバイクに積む前提で持ってきているので、スーツケース移動ならまだ考えられたのだが。

バルセロナでレンタカーを借りるか。これから旧市街地など狭いエリアも走るので車移動は厳しい場合もある。

次の街まで電車などで移動してからバイクを借りるか。借りられない可能性もあるのでこれはリスクが高い。

この日はアリカンテまで行かなければならないので早めに決断しなければならない。

 

色々検討して、レンタカーで行くことに決めた。サンツ駅の近くに同じ系列のレンタカー屋があるのでそこに行ってみることに。

Google マップ

 

手続きはかなりスムーズにでき、車を借りることができた。借りたのはプジョーの208。

ハイブリッドではない完全ガソリン車なのでガソリン代はかかるが、トータルで見るとバイクを借りるよりも安い。

荷物もそれなりに積めるので移動では困ることはない。

 

これでなんとか移動手段は手に入れられた。ここからアリカンテへ向かう。

イベリア半島一周旅行の思い出0(準備編)

転職先から内定が出て、会社を辞めると上司に伝えた翌週、飛行機のチケットと宿を一通り予約した。

次の仕事が始まるのが翌々月の1日付、なので1ヶ月以上自由に使える時間があった。

転職先の入社手続がけっこう面倒で、色々と準備するものはあるのだが並行して旅行の準備もしなければならなかった。

 

目的

今回の目的は昔住んでいたスペインで、それまで行ったことないところを含めてイベリア半島を一周すること。

スペインは子供時代を過ごした地ということもあり馴染み深いのだが、イベリア半島の中でも未踏のエリアは割と多い。子ども時代は親に連れて行ってもらうしかないし、親の休みも1週間がいいところなので行ける場所は限られる。

 

イベリア半島一周はどこかのタイミングで必ず行きたいと思っていた。この機会に有給休暇含めて1ヶ月以上の休みができる。これを逃さない手はなかった。

小笠原で1ヶ月潜り倒すのも考えたのだが、小笠原はまた別の機会に行くことにして今回はイベリア半島一周を実行することに決めた。

ついでに両親のいるアメリカに寄ることにも決めた。

 

バイクレンタル申し込み

イベリア半島は、前回のドイツ周辺国周遊に引き続きバイクで周遊することを考えていたので、レンタルバイク屋に問い合わせを入れた。

フライトの2日前になってようやく連絡が来た。担当の人が夏休みだか出張だかで連絡がつかなかったようだ。希望していたバイクは何やらメンテ中で別のなら用意できるとのこと。それで了承した。

フライトの前日にさらにそのバイクが問題があって使えないとのことで、1250ccのバイクを代わりにレンタルしようと思うがどうですか、ときた。型が違うことによる差分は無料とのこと。

とりあえず時間もないのでそれでお願い、と伝えた。

 

利用「しようと」したお店はこちら

ヘルツライド バルセロナ

Motorcycle Rentals – Motorbike Hire | Hertz Ride

1ヶ月もレンタルするとまあまあいい値段する。

ただ、買ってひと月で売るというわけにもいかないし、自分のバイクを持っていくのはさらに大変だ。

以前、バイクでユーラシア横断する人のブログを読んだことがあるが、ものすごい手間だと思う。

 

国際免許証もあらためて取り直さなければならない。江東免許試験場まで取りに行った。

 

荷物

荷物は例によってボストンバッグと軽いリュックで行く。

ボストンバッグは約半分がヘルメットやバイク用品で埋まる。

残りの半分のスペースに充電器類、衣類、現地の友達(の家族)へのお土産などを詰めていかなければならない。

衣類はシャツ5日分、下着6日分、ズボン3着、レストラン用に襟付きのちゃんとした服などを用意した。

途中洗濯できるように、ジップロックと粉洗剤(アタックの棒状のやつ)も入れた。コンタクトレンズも多めに30日分。あとは小さいタオルとか。

 

必要最小限というわけではないが、バイクの積載容量を考えてこの程度にしておいた。

雨具については、あまり雨の降らない国だし、自分も晴れ男なので持って行かない。

降られたら降られたで大人しく雨に打たれよう。

 

ルート

バルセロナを起点にしてイベリア半島を時計回りに1周する。

1周といってもずっと海岸を行くわけではなく、内陸の都市にも寄るからもっと複雑になる。

1ヶ月(イベリア半島は3週間)を存分に使い倒すために起点を中央部のマドリにするか、南部のマラガから縦断してバルセロナで乗り捨てにするか色々考えた。

 

結局考えたルートは次の通り。太字は以前にも行ったことある場所。赤字は宿泊予定の町。

この後両親のいるアメリカに向かう。

 

スペインもポルトガルも歴史ある国なので、遺跡や美術館、博物館が充実している。世界遺産もかなりの数ある。

これだけ時間があっても全て回り切るのは至難の業だ。実際、時間がなくて飛ばしてしまった街もある。

地図を眺めるとあちこちに遺跡があり、古代ローマの影響力の大きさがよくわかる。今回の旅行では遺跡巡りが中心になる。

 

予算

学生時代ですら3週間旅行したのが最長で、しかも電車とバス移動がメインで泊まるのも安宿ばかりだったから、飛行機代抜きで10万〜20万円もあれば3週間ほどなら余裕で過ごせた。

それに学生時代は円高の時代だった。1ユーロ120〜130円くらいだし、物価も今ほど高くはない。

今はコロナ(後の経済回復)と戦争とであらゆるものの値段が上がっているうえに、給料は大して上がらないので、お財布的には大打撃になる。

 

今回行ったのは1ユーロが160円台、1ドルが140円台という信じられない相場の時期。ガソリンも日本でリッター170円近く、ヨーロッパではもっと高い。計算するのも嫌になる。が、そういうわけにはいかないので事前にどれくらいかかるか試算する。

 

1日あたりの食費を1万円、多めにみて1.5万円とすると、3週間で31.5万円。全て外食になるので仕方ない。

レンタルバイクは3週間借りて30万円。

1日あたり総走行距離がだいたい5000〜6000kmで、移動日は1日500km程度移動することを考えてガソリン代を出す。多めにみてリッター200円として、借りる予定のバイクの燃費がリッターで20kmなので1日5000円、総走行距離で考えると5万円。ずっと理想の燃費で走れるわけではないのでこれよりも増える。

宿代は宿の格によるが、民宿みたいなホステルからパラドールという国営の高級ホテルまでいろいろある。円安と物価高もあってホステルですら1万円はかかる。3週間で30万円を見ておくのがいいだろう。

博物館や遺跡の入場料は場所によるが、有名な観光地では20ユーロくらいするし、小さい博物館では無料のところもある。だいたい5万円程度みておけばお土産も買える。

飛行機代はロンドン経由バルセロナ着、バルセロナからアメリカ行き、アメリカから帰国する便を合わせて25万円程度した。

モバイルWi-Fiも必要だ。1ヶ月間、ホテルや観光施設のWi-Fiだけで過ごすわけにもいかないので空港受け取りにして申し込みをした。10万円。

そのほか、道中の買い食いや乞食対策に1万円あればいいだろう。

カルタヘナでダイビングをすることも考えていた。とりあえずWEBから申込をしたが、出発の日になっても返信がないので諦めていたが、予算的には2万円あれば足りる。

 

まとめるとこんな感じ。

  • 食費31.5万円
  • バイクレンタル代30万円
  • ガソリン代5万円
  • 宿代30万円
  • 観光5万円
  • 飛行機代25万円
  • 通信費10万円
  • その他1万円(ダイビング代2万円)

合計137.5万円(+2万円)

 

とんでもない金額だ。貯金が消し飛ぶ。物価高と円安がなければ100万円は超えなかったと思う。

ただ、人生で一度できるかできないかの大旅行を実行するためなのでケチケチしていられない。

 

レストランと一部の博物館などの見学料を除いてほとんどWEB申込でカード決済なので、実際に現金で持っていくのは20万円程度になる。レストランもカード払いでいいし。

ひったくりやスリ対策のため、一応現金は分散させて持っていく。

 

とりあえず準備編はここまで。