おもいかね

思ったこと、思い出など

イベリア半島一周旅行の思い出5(9/29続カルタヘナ)

フォロ・ロマーノ

フォロロマーノはローマのものが有名だが、ローマの支配を受けた属州各地にもある。

カルタヘナポエニ戦争終結後、ローマの植民都市になり、ローマ式の都市開発がなされ、前の記事の円形劇場だけでなく、フォロロマーノもちゃんと建てられていた。

フォロロマーノは政治とか集会がされる公共施設の集まりだが、ローマ風呂(テルマエ)もあるし、食堂もある。

遺跡があるなら歴史好きとしては行かないわけにはいかない。

 

フォロロマーノも円形劇場と同じく、博物館で展示品を見てから遺跡に進める形になっている。

 

場所はここ

Google マップ

遺跡の東側にこんな感じの赤い壁があって、そこが博物館の入り口になっている。

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フォロ再現模型
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アンフォラと皿などの出土品
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壁画
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青銅器もある
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石像のカケラなど
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アンフォラ
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昔から港湾都市だったから、アンフォラが多いんだろうね

 

石柱

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外へ
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外に出る前にモザイク床の広場
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通り
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ローマ時代の下水道

今も水がある
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モザイク床。ここも建物があったんだろうけど。
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通り
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フォロの中心部
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ガラス職人の炉の跡

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井戸というか貯水槽取水口の跡らしい

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これ全てテルマエの建物

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部屋がたくさんある

 

テルマエの建物の外壁
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テルマエの休憩所。日本の温泉にもお風呂上がりの休憩場所あるよね
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パン窯跡
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テルマエの冷却室。温まりすぎた体を冷やす場所
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温室機構。床を高くして下から温風を送って部屋全体を温める
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食堂跡
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豊穣の女神が持ってる果物篭

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テルマエの俯瞰
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壁画
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倉庫
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壁面の装飾
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小部屋
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フォロロマーノはここまで。

植民市政府の建物よりテルマエの方が大きいのがなんともローマという感じで良い。

建物もモザイク床だったり、壁面の装飾だったり、鮮やかな古代の風景が想像できて楽しい。

 

海洋考古学博物館へ

カルタヘナには珍しく海洋考古学博物館がある。

まあこれだけ長い歴史がある港湾都市の海から遺物が発見されない方がおかしいのだが、世界的に見ても珍しい施設なので行ってみた。

 

道中のバルの前にあったハモンのオブジェ
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バンコサンタンデールサンタンデール銀行)の建物。オシャレ。

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カルタヘナの市壁から
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碑文
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市壁
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カルロス3世
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ずっと続く市壁
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やっと辿り着いた。

Google マップ
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ここまで日陰がなかったので歩くのが辛かった。

 

入るとこんな感じの展示が続く。

引き上げられた舟
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フェニキア時代の舟の残骸
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木造船の部品の保存方法についての説明もある

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出土品の展示だけじゃなく調査とか保存の説明があるのはいいね

 

フェニキア文字の刻まれた象牙
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出土品の数々
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フェニキア人の植民の説明

もともと中東あたりの民族で、北アフリカ中心に地中海各地に植民していったという説明

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今から3000年以上前に大西洋まで行ってたのはすごい。鉄とか銅の金属とか、象牙なんかも運んでたようだ。

 

カルタゴ時代の地中海貿易

コトン(cothon)の説明もある
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現在の地名と昔の地名が違うのも面白いし、まだこの頃は内陸の大都市は存在していない。

 

また引き上げられた遺物の展示
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マーレ・ノストルム(我らが海)

ローマ時代の地中海の説明
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ポエニ戦争後ローマが地中海世界を平定したことで平和になり共通の通貨が用いられるようになった、とのこと。

 

碇の展示

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金属加工品の展示。奇妙な形の手がある
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解説文にはサバジオス(トラキア地方とフリギア地方の神)と書かれている。豊穣と植物の神らしい。

手はキリスト像に見られる祝福の手の形になっているけど、キリスト教が普及する前の時代のものだから何を意味してるのかよくわからないね。

ローマは多神教だったから外国由来の手乗りの神も認められてたんだろう。

 

アンフォラとコイン
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ローマ時代の地中海貿易の説明
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ヒスパニアから輸出されたものが解説されている。主にワインと塩だ。

こちらはローマからの輸出とオスティア港の説明
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共和政と帝政期のアンフォラの変遷。
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共和政から帝政にかけての貨幣

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古代の港の模型

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アンフォラの積み込み方の絵と吊るされた骨組み
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ゲルマン民族大移動後の地中海世界
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レコンキスタ時代の地中海世界f:id:key6137:20240320153314j:image

イベリア半島の中心に後ウマイヤ朝、北にキリスト教勢力(この時期はアラゴン王国とかナバラ王国かな)、東地中海ではビザンツ帝国、黒い部分がアッバース朝。バイキングの侵略ルートも書かれている。

波乱の時代だ。

 

大航海時代の説明
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コロンブス、マゼラン、ガマの航海ルートと、中南米の植民地が書かれている。


中世以降の貨幣
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海洋考古学博物館はここまで。かなり充実した展示だった。

 

カルタヘナ散策とフェニキア城壁

海洋考古学博物館のあとは街中を散策した。

 

Castillo de la Concepción

Google マップ

カスティージョとあるが、実際に古代から中世にかけて城らしいものがあったかは不明。

丘になっているので、眺めがいいだろうと思い行ってみることにした。

丘に行くのにはエレベーターがあり、料金を払って乗る。

降りたところからアンフィテアトロ兼闘牛場跡が見えた。

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Torre Linterna 灯台
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棒。何を表しているのか不明。
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円形劇場方面
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港方面
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日差しがめちゃくちゃ強い

野生の孔雀
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お昼に食べたトスターダ・デ・ハモン

Google マップ
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サンフランシスコ広場の木

Google マップ
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宿に戻る前に、最後の博物館。宿の向かいにある、こぢんまりとした博物館だ。

The Punic Wall フェニキアの壁

Google マップ

 

入って入場料を払い、まずはポエニ戦争のムービーを見る。フルCGで意外としっかり作られていた。

その後解説を見る。

フェニキア植民の様子

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カルタゴのイベリア進行
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当時のカルタヘナの地形図

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ローマによるカルタヘナ攻囲戦
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ポエニ戦争後の開発とスキピオ
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上から撮ったフェニキア城壁の内部

小さい穴が空いていて、倉庫に使っていたのか、骨を入れる墓場として使っていたのか。
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フェニキア時代の城壁跡
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フェニキア城壁はカルタヘナの中でもここにだけ残っているらしい。カルタヘナ半島の東端の城壁の一部のみだが残っているのは素晴らしい。

珍しいものを見れた。

 

夕食 Tasca Tío Andrés

また前日と同じ店に来た。

Google マップ

20時になっても開店しないので店の前をうろうろしていると、少し早いけど入っていいよと言われたので入店。

前日より30分遅いが、営業時間決まってないのか、スペインだから適当なのか。

 

昨日とは別のものを注文。

写真には撮っていないが、ソブラサーダは変わらず出された。

パンと炭酸水。翌日は長距離ドライブなのでお酒は控える。もともと強くないし。

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店内
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Flor de alcachofa a la brasa con crema de espinacas bechamel y gambas

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アルカチョファの上にエビが乗ってグラタン風になってる。

昔は苦くて食べられないものの一つだったが、オーブンでよく焼かれていて、クリームとも合っておいしかった。

rodaballo con boretus
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ヒラメとエリンギの塩焼き。おいしい。

 

カルタヘナ名物(らしい)のカフェアシアティコの作り方
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カフェアシアティコのアイス
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ビスケットにお店のロゴが入っていたが気づかず割ってしまった

どれもおいしかった。

 

帰りに撮ったスーパームーン
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カルタヘナはここまで。

次はマドリに向かう。